底辺な人生、そんなもん。

思ったことをそのまま言葉にして綴ってます。

猫の世界

私には愛猫がいる。「みん」という名前で、大切に大切に、箱入り娘として一緒に生活してる。もうこの子がいない世界は考えられないというくらい大切すぎる存在。

今日、家でみんと遊んでるときに窓の外に野良の黒猫が来た。しょっちゅう来る黒猫ではあった。勝手に「黒田」と名前をつけて家に来るたび可愛く見ている子。

その子が、ボロボロの体になってへたりこんでいた。きっと、野良猫同士のケンカをしたんだろうとは思う。それは野生の猫の世界では当然のようにあるものだから、わかってはいたけどボロボロになったその子をみた時はショックだった。怖くて、心配で、悲しくて、切なくて。

私の膝に座っている平和に生きるみんと一緒に黒田を見てた。見てるしか、できなかった。

家の中で、箱入り娘で自由は少ないけど平和に生きる愛猫と、外で自由は多けれど喧嘩しながら自分の力でボロボロになりながら生きる黒猫と。同じ猫で、同じ命なのに。

こんなにも違うんだって思い知らされた。

みんはきっと、病気か寿命でしか死なない。そして野生では生きていけない。お嬢様だもの。私たち人間に愛情を注がれて可愛がられて平和にのんびり毎日を生きてる。

けど、黒田みたいな野生で生きてる子は体張ってボロボロになりながら生きるんだって。喧嘩に負けてしまうこともあるんだって。怖かった。愛情をもらうことは知っているのかな。

突然ボロボロになってきた黒田をみて、なんて厳しい世界なんだろうって思った。弱肉強食、それが本当に存在して、その中で必死に生きてる子たちがたくさんいるんだって。

可愛がってた子が死ぬことは悲しい。

前にも違う「ぶふ」という名前をつけて呼んでた黒猫が突然遊びに来なくなった。喧嘩に負けて、天国に行ってしまった。

黒田もそれと同じ世界で今生きてる。野良猫とはいえ、猫好きからしたらどんな子の命だって助けたい。のに、愛猫がいるから、私の子を守るために野良猫には手を差し伸べられない。その子の命を負う責任がとれない。

私は命を天秤にかけてしまった、自然に。

そんな自分が情けないし悔しいし、なにより切なかった。黒田は生きてる、でも目の前でこんなボロボロになってるのに、動けないくらい弱ってるのに。見てるしかできなかった。

悔しいし悲しい。それが野生の猫の世界なんだとしても。

黒田の命の行方を思うと同時に、私は愛猫の命の行方を想った。せめてこの子だけは幸せにしたい、何がみんの幸せか聞いてあげられないけど、私なりに絶対幸せに命を守りたい。

自分の命なんかどうでもいいくせに、そんなことを強く思った1日だった。